病気と抗がん剤のこと  

入院日数約280日で《入院のプロ》のこぶも、はじめのうちは色々と病院に持ち込んで、毎回旅行バッグ2個半の大荷物になっていました。
入院生活がつづくに従って、他の入院患者さんに教わったり、こぶがひらめいたりしたもののおかげで、ずいぶんと荷物も減って、そのうえ快適生活が送れるようになりました。


基本アイテム
これだけあれば、とりあえずは入院生活が始められます。
 パジャマ 用意する枚数 数枚〜日数分
 病院は暖房・冷房・空調が効いていて寒かったり、暑かったりするので、季節に合わせたパジャマの他にカーデガンがあると便利です。
夏場だからと言って半袖にすると冷房・空調がきいていて寒いことも・・・。ただし、梅雨の時期に暑く感じる人は、(こぶが入院していた病院では7月にならないと冷房を入れてもらえませんでした。)半袖のパジャマのほうがいいかも。
*お腹を切開している人は、ネグリジェ・少し大きめのパジャマ・マタニティパジャマなど、お腹を締め付けないタイプのパジャマがお勧めです。こぶの入院し ていた病院ではマタニティパジャマを着ている人が多くて、みなさんかわいく着こなしてました。(年齢問わず。)こぶも負けじと着ていました。(笑)
パジャマの洗濯が間に合わない時は病院によっては借りる事もできます。
 下着 用意する枚数  日数分
 サイズが大きめのパンツ・妊婦用パンツがお勧め。お腹が締め付けられないので楽です。
 靴下 用意する枚数  数組
 病室では湯たんぽを借りれるけど、検査や売店に行く時などは、足が冷えるのであると便利。
 タオル 用意する枚数  5〜10枚
 毎日、氷枕を使う人は多めに持って行きましょう。
 バスタオル 用意する枚数  1〜2枚
 それぞれ必要な枚数は入院日数・洗濯の度合いによります。
 洗濯用洗剤
 病棟でお洗濯をすることができれば、衣類の荷物は減らせます。
 洗面道具
 シャンプー・リンス・石鹸・洗顔石鹸・体を洗うタオル・歯ブラシ(旅行用の携帯歯ブラシはNG。毎日磨くのでお家で使っているタイプの方がいいと思います。)・歯磨き粉・化粧水など。
シャンプーなどは100円均一で売っている容器に詰め替えてコンパクトに、長期になる場合はボトルでと入院日数によって使い分けるといいと思います。
 おはし
 体調が悪い時は、箸を洗うことも困難になるので箸は割り箸がお勧め。
割り箸を日数分持って入院するのは少々かさばるけど、使ったあとゴミ箱にポイっと捨てるだけなので、楽でした。
 スリッパ
 こぶは、売店に行く時、廊下がすべってスリッパが脱げて危険だったので、ナースサンダルを履いていました。
脱げないし、ワックスをかけたあとの廊下もすべらなくて良かったです。
 ゴミ箱
 ゴミ箱は備え付けのものがある病院と、自分で持っていく病院があります。
 ビニール袋
 洗濯物を入れておいたり、色々使えます。
 時計
 病室に時計がなかったから。
 非常食
 抗がん剤治療をされる方は抗がん剤の副作用で、吐き気・嘔吐・食欲不振に見舞われることがありますから、カップラーメン・カロリーメイトゼリー・梅干など、ご自分が食べられる物を持って来ると便利ですよ。
こぶの入院していた病棟では、卵・わかめスープ・カップのワンタン・を持って来ている人が多かった。
みなさん、ご飯にかけて自前のスプーンで食べていました。
(看護師さんは患者さんの食事の量をチェックしているので、食べたら、看護師さんへ報告しましょう。)
 お菓子
 お菓子を食べる習慣のない人でも、抗がん剤治療をする患者さんは持って行くと、病室で配ったりして同室の皆さんとコミュニケーションがとりやすくなります。
食事が出来ない時にも食事の代わりになるような、おせんべい(おせんべい1枚でお茶碗1杯分。)・カロリーメイト・チョコレートでカロリーを摂って、体力が落ちないようにしましょう。
 イヤホン
 病室では、テレビを見るときはイヤホンをつけるルールがあります。
 その他
 手術をされる方は、事前に手術の時に必要な物について病院側から説明があります。
 圧迫機能ストッキング・腹帯など専用の物は病院の売店で販売してます。 



便利グッズ
 他の入院患者さんに教わったり、こぶがひらめいたりしたものです。
できるだけ、普段の生活環境を病院に持ち込むような感じにできれば、相当快適です。
 爪切り
 入院前に爪を切って来ても、入院が5日も超えてくると爪が伸びてきます。
ちょっとしたものを切ることもできます。
 綿棒
 耳掃除用に。
 はさみ
 病院によっては持ち込み禁止。
伸びてきた前髪を切ったり、お菓子の袋を開けるのに便利。
 耳栓
 大部屋に入院すると、「大イビキ」をかく方やイヤホンなしでテレビを見る強者もいます。
ただでさえ寝つきが悪くなる入院。耳栓はあると便利。
 マスク
 病室は空調が効いていて乾燥していて、のどが痛くなることもあります。
抗がん剤治療をする患者さんは、白血球が下がった時に必要になります。
白血球が下がると、即、個室に隔離されます。
こうなると自分では買いに行けないので、事前に用意しておきましょう。
(病院の売店でも売っているけど、ドラッグストアの方が種類も豊富だし。)
 携帯用ソーイングセット
 寝ているだけでも、パジャマのボタンがとれたり、所々ほつれたりしてきます。
50歳代以上の方はたいてい持ってきていて、よく借りていました。
 カゴ
 100円均一で売っているようなプラスチックのカゴに、お風呂グッズ・化粧水などよく使用する物を1つにまとめてTV台の上においていました。
入退院の時も、かばんにいれずそのまま持って行っていました。
 調味料
 病院の食事は、基本的に”塩分控えめ”です。
物足りなさを感じる方は、醤油やマヨネーズなどがあったら便利です。
 フタつきマグカップ
 食事の前にお茶がもらえます。術後や体調が悪くて歩けない時など、これについでおけばいつでも飲めます。
飲んだあとにカップを洗うのも困難な時は、耐熱用の紙コップがいいかも。
無理して洗う必要がなく便利でした。
*横になっていても飲める、ふたつきのプラスチックのコップ(ストローをさして飲む。)を使っている患者さんもいました。
 スプーン・フォーク
 お腹を切開している・お腹が圧迫されているなど、起き上がって食べる事が出来ない時などに便利。
これも使い捨てのものだと、そのまま捨てることができて楽です。
 ノート
 入院中は、他の患者さんと自分を比較したり、良からぬことを考えて不安になりことがあります。
そんな時、ノートが役立ちます。不安なことをノートに書きとめておく事だけでも不安の解消になりますし、忙しいお医者さんに質問する時にも、簡潔に細大漏らさず質問することができます。
また、治療中の吐き気・嘔吐などについても毎日ノートに記入しておくと、ご自分の体調管理もしやすくなります。
 その他
 リラックスする為に 自分の好きな本や音楽(CDやMDなど)などがあると暇にならずに済みます。
携帯の持ち込みは、できるだけ避けたほうが良いと思います。



 胞状奇胎・絨毛がんの場合
 生理用ナプキン
 胞状奇胎の場合、組織を掻き出したあとも炎症を起こしていて出血するから。
絨毛がんの患者さんで、抗がん剤治療で腫瘍を殺す場合は薬が効いてくると下から死んだ組織が出てきます。
こぶは、腫瘍が大きくて死んだ組織が大量に出ていたので、夜用のナプキンも持参していました。
*抗がん剤の副作用で、お腹を壊す薬で治療していた患者さんも持って来ていました。
 ガムテープ
 髪の毛が枕やシーツ、パジャマなどあらゆる所に抜け落ちます。では一見便利そうですが、粘着力が弱く高い割には今一歩です。安いただのガムテープの方が、粘着力が強く一度にたくさんとれて経済的です。
 大判のハンカチ(バンダナとかでもOK)
 はげた頭を覆い隠すのには、大判のものが最適です。普通サイズのものでは、後頭部が丸見えになります。
 飲み物
 抗がん剤治療をすると、毎日、点滴の他にお水・お茶などを1000mlから1500mlくらい摂取しないといけません。(腎肝機能の低下と薬の排出を促す為。)
病院の売店は定価で売っていて高いし、メーカーも限られているので、ご自分が飲めそうな物を(荷物になるけど)持って行くと、飽きずに毎日飲めて、そのうえお徳です。
*治療が進むと、吐き気と嘔吐(その都度薬・点滴で対処してくれるけど。)で売店に行く事が出来なくなるから。


盗難にご注意
 見舞い客のふりをして病室に入り込み、検査などで出かけている患者さんの荷物から財布などを抜き取るグループがいるそうです。カギのあるセーフティボックスなどが設置されている場合は必ず貴重品をしまいましょう。




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