病気と抗がん剤のこと   病院でもらったプリント  

点滴治療を受ける患者さんへ 病院の資料より転載
これから化学療法が始まります。治療の効果を高め、回復を促すには、患者様のお力も必要になります。毎日を積極的に過せるように一緒に頑張りましょう。

点滴について
  • 薬が入るのは、色がついているところです。
  • 治療中は、点滴の針先をさしたままになります。
  • 点滴の挿入部が痛くなったり、腫れたりしたらすぐに看護師にお知らせ下さい。

点滴の本数
 
 1日目 / 点@ABCD
 2日目 / 点@ABCD
 3日目 / 点@ABCD
 4日目 / 点@ABCD
 5日目 / 点@ABCD
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副作用について
<主な副作用>
吐き気・食欲不振・便秘・下痢・脱毛
骨髄抑制(感染、貧血、出血傾向)・腎臓の障害(尿量減少、むくみ等)・抹消神経障害(しびれ、筋肉痛様の痛み)
*副作用には個人差があり、副作用の強さによって、薬の効果が変わる事はありません。
*薬の選択は病気の種類によって異なり、主治医が患者様の症状、全身状態から総合的に判断して決定されます。
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1)吐き気
  • 点滴による吐き気の原因は、治療薬が腸に働きかけ、それが脳を刺激して起こります。
  • 点滴後も吐き気、食欲不振、味覚の変化が続く事があります。                           吐き気は個人差が大きく、精神的なものが影響しますので、気持ちを楽にして治療を受けましょう。
*吐き気止めの薬(注射や坐薬、内服薬)も準備していますので、遠慮せずに申し出てください。
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2)脱毛
  • 点滴が終わって2〜4週間経った頃、毛髪が抜け始める事があります。
  • 脱毛はよく見られる副作用ですが、治療が終われば新しい毛髪が生えてきます。(約 6ヶ月で回復すると言われています。)むしろ、洗髪、ブラッシングで頭皮を清潔にするようにしましょう。お手入れしやすいヘアスタイルにする事をお勧めし ます。枕もとの抜け毛もこまめに掃除しましょう。
  • 頭皮の刺激を和らげるために、氷枕を使用するのも効果的です。
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3)骨髄抑制
  • 点滴が終わって10日くらい経った頃、血液を作る働きが低下します。
正常値  
白血球 好中球 ヘモグロビン 血小板
4000〜8000 2000〜6000 12〜16 15万〜40万
@白血球
  • 白血球は体に入ってくる菌や異物をやっつける働きを持っています。中でも白血球に含まれる好中球はその役割が強いのです。
  • 白血球が減ってしまうと雑菌に対する抵抗力が弱くなり、感染しやすくなります。
  • 白血球が少なくなると注射をする場合があります。
  • 白血球が少なくなると個室に移動し、火を通した食事に変更になります。
感染症の主な症状
・発熱 ・寒気 ・咳、のどの痛み
・軟便、下痢(化学療法の副作用の可能性もある。)
・膀胱炎(排尿痛、頻尿、血尿)
@)口腔内の清潔
  • 口腔内の細菌を少なくするためにイソジンでうがいをしましょう。
  • 食欲のない時はガムをかむと唾液の分泌が促進され口腔内の清潔保持にもなります。
A)身体の清潔
  • 出来るだけ毎日入浴、シャワー浴、清拭など自分に適した方法で身体を清潔にしましょう。気分転換にもなります。
  • 手洗いや病室入り口にあるアルコールで手を清潔に保ちましょう。
  • 点滴の針先を留置した状態でもぬれないようにガーゼで覆うとシャワーを行うことができますので、シャワーの前に看護師に一声おかけ下さい。
*発熱している人や咳をしている人の側には寄らないことも大切です。また、なまもの、生花も避けるようにしましょう。
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Aヘモグロビン
  • ヘモグロビンは赤血球の成分であり、酸素や二酸化炭素などガスの運搬を行います。
  • ヘモグロビンが減ってしまうと貧血症状が現れ、輸血を行う場合もあります。
貧血症状
ふらつき 立ちくらみ 動悸、息切れ 悪心症状
@)ベッドから起き上がるとき、立ち上がるとには、ゆっくりと行動する。
A)歩行中気分が悪くなったら、無理して歩行せず、その場にしゃがみこむ。
B)トイレ・浴室にはナースコールがありますので、押して看護師が来るのを待ちましょう。
B血小板
  • 血小板は血液を固める働きがあります。
  • 血小板が減ってしまうと出血しやすく、打ち身などによる出血や師肉出血が起こりやすくなります。採血後の出血、転倒に注意しましょう。
  • 血小板が少なくなると輸血を行う場合もあります。
4)腎臓の障害(尿量の減少、むくみ等)
  • 治療薬により、尿を作る腎臓に負担がかかり、尿量が少なくなる事があります。(これはむくみの原因となります。)
  • 治療期間中は腎臓の働きを保つため1日1000〜1500ml程度の水分を取るようにしましょう。水分は、お茶、紅茶、コーヒーなど飲みやすいものでも構いません。
  • 点滴治療中は、患者様の尿量を知るため蓄尿が必要となります。点滴中は普段より尿回数が増えるので、トイレに行くことが困難と思われる方には尿管を入れますので申し出てください。
  • 初めての治療の場合は、治療開始から9日間、2回目以降は5日間の蓄尿が必要です。
  • 尿量が少ない場合は、利尿剤を使用する場合もあります。


食事について
1)吐き気・嘔吐のある時
  • 少量ずつ気分のよい時に食べましょう。
  • 冷たく、口当たりがよく、飲み込みやすいものを摂りましょう。冷麦、玉子豆腐、茶碗蒸し、絹ごし豆腐、ヨーグルト、プリンなど。
  • 好みにもよりますが、臭いの少ない食品を選びましょう。にんにく、ねぎ、生玉ねぎ、にら、たくあん、ピーマン、セロリなど。
  • 脂肪の多い食品や油っぽい料理は避けましょう。
  • 食事の量を減らし、品数を多くしましょう。
  • 熱いものと冷たいものを同時に食べることで吐き気を誘発することがあるので同時に食べないようにしましょう。
2)味覚異常がある時
  @苦い味が常にある
  • 赤身の肉に強く感じる場合には、鶏肉や魚を用いましょう。
  • 口当たり良く調理した卵や乳製品で代用してみましょう。
  • 金属の食器は避けましょう。
  A食物を甘く感じる
  • 砂糖やみりんの使用を制限しましょう。
  • 塩、しょうゆ、味噌味など濃いめにしてみましょう。
  • 酢の物、柚子やレモンなどの酸味を利用してみましょう。
  • 汁物(みそ汁、すまし汁、スープ)は食べられることが多いので、毎食摂るとよいでしょう。
  • 食物は常温か低音の方がおいしく感じることが多い。
  B味覚がない
  • バジル・ミント・レモンによる味付けや風味などを試してみましょう。
  • 味は濃いめにし、甘味・酸味・塩味など試してみましょう。
  • 酢の物、汁物、果物など利用しましょう。
  • 食事の温度は人肌程度が良いでしょう。
*味覚に異常のある時は、臭いも敏感です。肉や青身の魚、納豆、やさいの煮物、臭いの強い野菜など控えましょう。
病院食について
  • 主食は全粥や朝パンへの変更ができます。
  • 弱減塩食は揚げ物が少なくさっぱりした味です。うす味なので調味料などで調節してください。献立を見て、希望される方は1日前までにお知らせ下さい。
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