2004年7月6日から7月12日までの闘病日記

2004年7月6日(火)   『MEA療法 6クール目 1日目』

顔
菖蒲さん
顔
朝顔さん

 体重56kgスタート。

 朝の検温のあと、看護師さんの許可をもらってシャワーを浴びた。
 6時30分頃、採血4本と1本目の点滴をナンちゃん先生につなげてもらった時に、気分転換がしたくて
こぶ「明日2時間ぐらい外出したいんだけど・・。」とお願いすると、
ナンちゃん先生「具合が良ければいいよ。また来るね。」と許可してくれた。

 8時頃、看護師さんに抗生剤の点滴2本をつなげてもらった。
 朝食にカロリーメイトゼリーとサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。

 9時頃、うがい薬をもらいに記録室に行くと、もんち先生がこぶに気付いて
「こぶさんどうしたの?」
こぶ「うがいぐすり・・。」

もんち先生「ないの?新しいの頼んでおくね。」
とニッコリしてくれた。

 今回の治療は6人部屋でする事になったので、個室から6人部屋の窓際のベッドに移動した。

 顔見知りの朝顔さん、たんぽぽさんと菖蒲さん達と一緒になった。
菖蒲さんは、こぶが妊婦として診てもらっていたK病院からから転院して来たそうだ。
片付けが終わってから、隣のベッドの菖蒲さんと話をしていたら、

菖蒲さんが「私もK病院で手術して来たのよ。」


『あら~。』

こぶ「院長がしたんですか?」

菖蒲さん「他の病院から麻酔科の先生と手術する先生が来てね。」

こぶ「私の時は院長がしたから、麻酔科の先生はいませんでした!」


そればかりか、全身麻酔の承諾書さえもなかった。


菖蒲さん「麻酔科の先生が居ないなんて、それはあんまり良くないんじゃ・・。」
と言われ、
『やっぱり、いい加減に処置されたんだ!』と確信した。

 9時50分頃、パン1口と4時間おきのサプリメントを飲んだ。

 11時には1本目の流しの点滴が終わったから、続けて2本目の点滴のカイトリルをつないだ。
 11時30分には3本目の流しの点滴をつないだ。
これが半分になったらIVでメソトレキセートを入れる。

これからの抗がん剤オンパレードに備えて、サプリメントをたくさんジャラジャラと飲んだ。

 昼食は食べずに、サプリメントを少し飲んだ。

 13時に、IVでメソトレキセート150mlを、今月異動して来たばかりの『のっぽ先生』に入れてもらった。
 
 13時30分頃、麩菓子と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 14時過ぎに、4本目のメソトレキセート300ml+水200ml入りの500ml点滴をつないだ。
 15時30分頃、お菓子と4時間おきのサプリメントを飲んだ。

 18時頃、5本目のベプシドをつないだ。
 しばらくして梅さんが太巻きと細巻きをくれた。
『いつもありがとうございます。』

 夕食に太巻き2個とサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。

 19時頃、抗生剤の点滴2本と6本目の流しの点滴をつないだ。これが半分になったらIVでコスメゲンを入れる。

点滴をつなげていたら、
朝顔さん「こぶさん、抗生物質もつなげているの?大変だね。」と声を掛けてきた。
こぶ「抗がん剤治療のあと骨盤腹膜炎が復活して熱が出るかもしれないからね。」
朝顔さん「そんなんで明日外出して良いの?」
と心配してくれた。

 21時頃、コスメゲンをのっぽ先生がIVで入れてくれた。
 21時頃、細巻き2個と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 22時20分頃ようやく点滴が終わりヘパロックした。

いつもの事ながら疲れた。

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2004年7月7日(水)   『MEA療法 6クール目 2日目』

 朝の検温のあと、頭がクラクラして気持ち悪いけど、
どうにか看護師さんに許可をもらってシャワーを浴びた。

その後、吐き気がしてきた。
『シャワー浴びなければ良かったな。』
 
 6時30分頃、採血4本と1本目の流しの点滴、抗生剤2本をのっぽ先生がつなげてくれた。
 朝食に、ミニゼリー1個とサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。
 
 病院食にはまったく手をつけていないこぶに気付いた
朝顔さんが、「食べたくなくても食べないと体力が落ちるからがんばって食べなきゃ。」とチーズをくれた。
よ~く冷えたチーズは美味しかった!

『ご馳走様でした。』

 
 10時に口内炎防止のロイコボリンを看護師さんに肩に筋注してもらった。
 10時30分頃、点滴の針が詰まりのっぽ先生に刺しかえてもらった。
 11時に、お菓子と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 11時30分頃、もんち先生が

「こぶさん、昨日大丈夫だった?」
と心配して病室に来てくれた。
こぶ「うん。平気。」と言うこぶに、先生は「良かったね。」とニッコリして今朝の採血結果をプリントした用紙をくれた。
こぶ「エッ!hCG3.1!信じられないけど本当なんだよね?」
もんち先生「ホントホント。良かったね!」

こぶ「うれしい!持って来てくれてありがとう。・・・先生、点滴なんだけどこんなに下がったのにあと2回するの?」

もんち先生「そうだね。12日にMRI撮るからその時また詳しく説明するね。」

こぶ「うん。」
と返事。

 12時頃、2本目のベプシドをつないだ。
つないだ途端吐き気がやってきた。口の中がベプシド臭くなった。
最高に気持ちが悪いから飴をなめてじっとしていた。

 昼食に、キウイフルーツとサプリメントをたくさん飲んだ。

 13時過ぎに3本目の流しの点滴500mlをつなげた。この点滴が半分になったらコスメゲンのをIV。
 15時頃、点滴が半分になり、コスメゲンをのっぽ先生がIVで入れてくれた。
 15時30分頃、お菓子と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 16時に口内炎防止のロイコボリンを看護師さんに肩に筋注してもらった。
 16時30分頃、点滴が終わり、看護師さんにヘパロックしてもらった。
 17時頃、しゅうちゃんと2人で2時間外出して、スーパーに寄ってカロリーメイトゼリーとチーズとパンを購入した。
それから性懲りもなくモスバーガーに寄って、てりやきバーガーとポテト、コーヒーを買って車の中で食べた。

『食べている時吐き気がしなかった。ホッ。』


 19時に病棟に戻って、看護師さんに抗生物質2本をつないでもらった時、
看護師さん「何食べてきたの?」と聞かれ、
こぶ「モスのテリヤキバーガを食べてきたの。」
看護師「冒険するねー。大丈夫なの?」
と心配された。

 19時30分頃、パン1口とサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。
 20時頃、たんぽぽさんと朝顔さんと話をしていたら、
ナンちゃん先生が「こぶさん、遅くなってごめんね。」と病室に来てくれた。
こぶ「うん。平気。先生hCG3.1になったんだよ!」
ナンちゃん先生「良かったね。CRPも5.2に下がったしね。」

こぶ「WBCが 26万は高いね。」

ナンちゃん先生「そうだね。大腸菌を殺しているからね。他に聞きたい事ない?」

こぶ「うん。ない。来てくれてありがとう。」

ナンちゃん先生「昨日と今日6人出産があって忙しかったから、今日来れないかと思った。」

こぶ「そうなんだ。大変だったね。」

ナンちゃん先生「僕ともんち先生と2人だけでお産をみていたから大変だったんだー。明日また来るね。おやすみ。」
と病室を出て行った。

 22時頃、気持ち悪くなって吐いた。
『モスが胃に重かったみたい。』って、もうそろそろ理解してもよい頃だと思うが・・・。
 
 24時頃、再び気持ち悪くなって吐いた。
胃がむかむかするから食べる氷をもらいに記録室に行くと、もんち先生が記録室で何かをしていた。

『夜中だし特に話すことがないから話さなかったけど、当直かな?』

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2004年7月8日(木)   『MEA療法 6クール目 3日目』

顔
菖蒲さん
顔
たんぽぽさん

 朝方の4時頃、隣のベッドの菖蒲さんがベッドの電気をつけずに、独り言を言いながらガタガタと何かを始めた。

気になって起きると、隣からお茶をすする音とおせんべいのにおいがしてきた。
バーリバーリバーリバーリ   ○_(^~^)_旦~
タンポポさん達も起きたらしく、みなさん咳ばらいなんかをして、さりげなく気づかせようとしていたが、菖蒲さんは我関せずみたいな感じで、おせんべいをバリバリと音を立てて食べている。

『こんな時間に、おせんべい?気になって眠れない。』

しばらくゴロゴロしていたけど、眠れそうもないのでトイレに行こうと起き上がっただけなのに吐いた。
たまたま病室に居た看護師さんが背中をさすってくれた。

こぶ「トイレに行きやすいように廊下側のベッドに移動してもいいいかな?」
と聞くと、
看護師さん「こぶさん、吐き気が強いからいいよ。」と言ってくれた。

 7時頃、1本目の流しの点滴・抗生剤2本は、のっぽ先生がつなげてくれた。
 7時30分頃、たんぽぽさんが菖蒲さんに
「朝早くからおせんべい食べてなかった?」と聞いていた。
菖蒲さんは「お腹が空いてね。おせんべいの音がしてうるさかった?」
たんぽぽさん「うるさいわよ!みんな寝てるんだから・・。」
と注意され、菖蒲さんはムッとしていた。
『マイペースな人なんだな。』

 朝食に、ミニゼリー1個とサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。
しばらくして全部吐いた。

『つらすぎてため息が出る。( ´△`)ハァ。』

 9時頃、もんち先生が手術があるのに
「吐いたんだって?大丈夫?」と心配して来てくれた。
こぶ「吐いたけど平気。昨日の夜12時ぐらいに先生を見かけたよ。」
もんち先生「ああ、あの時間に、やっと婦人科に戻って来れたんだよね。」

こぶ「当直じゃないの?」

もんち先生「違うよ。産科でちょっとね・・。そうそう、hCG下がって良かったね。」

こぶ「うん。嬉しい!」

もんち先生「がんばって。」
とニッコリしたあと、たんぽぽさんと話をして病室を出て行った。
たんぽぽさんは、「先生ったら、話しかけたらイヤそうな顔するのよ。
こぶさんには優しいのに・・。」
と不満をもらしていた。

朝顔さんが「こぶさんは治療で来てるんだから先生だって優しくするわよ。」
実はたんぽぽさんは、腸閉塞ぎみと自分で判断して勝手に夜中に入院して来たツワモノ。

たんぽぽさん「婦人科の人たちに腸閉塞気味での入院は困ります。なんて言われてさあ・・。」と、こぶと朝顔さんに訴えていた。
朝顔さんに「そんなに不満があるなら、病院の相談室で相談すれば?」とアドバイスされていた。

 10時に口内炎防止のロイコボリンを看護師さんに肩に筋注してもらったあと、ベッドを窓際から廊下側に動かしてもらった。

こぶ「手術の日で忙しいのにごめんね。」
看護師さん「気にしなくていいよ。」
と3人がかりでこぶのベッドを動かしてくれた。
この間、こぶは立って待っていた。
立っていたら吐き気が襲ってきて、患者さんに背中を向けてピンクの容器に吐いた。
看護師さんが心配して、「先生にカイト使っていいか聞いてくる。」と走って出て行った。
 11時頃、カイトリルの点滴を看護師さんがつなげてくれた。
 11時30分頃、2本目のベプシドをつないだ。
 昼食に、ミニチーズ1個と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 12時30分頃、3本目の流しの点滴500mlをつなげた。この点滴が半分になったらコスメゲンのIV。
 15時頃、点滴が半分になり、コスメゲンをパッチリ先生がIVで入れてくれた。
パッチリ先生が「こぶさん、がんばって。」と励ましてくれた。
 15時30分頃、4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 16時40分頃、点滴が終わり、抗生剤2本をつないだ。

 17時頃、気持ち悪くなって、今まで食べた物を全部吐いた。
吐いていたら、
看護師さんが「こぶさん大丈夫?」と背中をさすってくれた。
こぶ「チーズって、鼻からは出すと痛いね。」と教えてあげると、
看護師さん「つらいなら無理して食べなくていいよ。食べる氷いる?」
こぶ「うん。欲しい。」

看護師さん「持ってくる。」
と、ピンクの容器を持って行ってくれた。

 17時30分頃、点滴が終わりヘパロックした。
 19時頃、
ナンちゃん先生が「遅くなってごめんね。」と病室に来てくれた。
こぶ「今日は4回吐いた。」
ナンちゃん先生「カイト使おうか?」

こぶ「使っていいなら、使いたいな。」

ナンちゃん先生「じゃあ、準備して来るね。」
と病室を出て行った。

 19時30分頃、ナンちゃん先生が、ヘパリンロックを解除してカイトリルの点滴をつないでくれた。
しんど過ぎてしゅうちゃんに電話できない。

『しゅうちゃんとの会話は、こぶの元気のみなもとなのにー。』

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2004年7月9日(金)   『MEA療法 6クール目 4日目』

 今日は、いつ吐くか判らないから自分のベッドのカーテンは閉めたまま。

 6時30分頃、採血2本、抗生剤2本、1本目の流しの点滴をナンちゃん先生がつなげてくれた。(今回の採血は、WBCとCRPを見る為。)
ナンちゃん先生「今回はつらそうだね。」
こぶ「うん。しんどくて水も飲めない。」

ナンちゃん先生「そうか・・。また来るからじゃあね。」
と病室を出て行った。

 朝食にパン半分とサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。

しばらくして全部吐いた。

少し落ち着いてからトイレに行こうと起き上がってみたけど、少しでも胃が動くと吐きそうになるから、手すりにつかまってなるべく胃に振動を伝えないように1歩1歩ゆっくりと歩いた。

それでもトイレにつく頃には吐き気がピークに達する。
トイレでひとしきり吐いてから、隣の部屋に尿器を取りに行く。

トイレのあと尿器を持って、機械の所の渋滞に並んでいたんだけど、立っていられない。

《尿の量計り器》の前の廊下でしゃがみこんでいたら、また吐き気がしてきた。
『早く順番来ないかな。』

 9時20分頃、パン1口と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 9時40分頃ベッドで横になっていたら、シーツ交換のアナウンスが流れ、病室の患者さん達はデイルームに移動していった。
こぶは気持ち悪くて動けないから、シーツ交換の人がこぶのベッドに来てから廊下に出た。
シーツ交換が終わるのを廊下の椅子に座って待っていた。

そこに
パッチリ先生が「こぶさん、顔色悪いね。大丈夫?」と声を掛けてきた。
こぶ「吐き気がして気持ち悪いの。」
パッチリ先生「そうなんだ。つらいね・・。」

こぶ「うん・・。(先生の腕を見て、)先生の腕いい血管してるね。」

パッチリ先生「良いでしょ。こうすると血管が浮くんだよ。」
と腕に力を入れると、みるみる血管が浮いてきた。
浮いてきた血管を見て思わず、
「すごいね!うらやましいなー。」
パッチリ先生「こぶさん、最近ルート取りずらくなったよね。それに随分痩せたね・・・。」
こぶ「うん。体重が入院した時より8Kg落ちて体力的にもしんどいけど、めげないでがんばる!」

パッチリ先生「がんばってね!p(・∩・)q」
と励ましてくれた。

 10時頃、パン1口サプリメントを飲んだ。
 11時頃、1本目の点滴が終わり、2本目のベプシドをつないだ。
 昼食は食べずに、ベプシドが終わるまでベットでじっと耐えていた。
 12時30分頃、3本目の流しの点滴500mlをつなげた。
この点滴が半分になったらコスメゲンのをIV。
 14時20分頃、バナナとサプリメントをたくさん飲んだ。

15時頃、点滴が半分になり、コスメゲンをパッチリ先生がIVで入れてくれた時、
パッチリ先生「こぶさん、今回の採血結果聞いた?」
こぶ「ううん。まだ。」
と言うと、採血結果をプリントした紙をこぶにくれた。
パッチリ先生「CRP2.3に下がってたよ。良かったね。」
こぶ「うん。でもWBCは9400で高いね。」

パッチリ先生「」WBCはたしかに高いけど、まだ菌を殺している所だから仕方ないね。」
と話をした。

 16時頃、しゅうちゃんがお見舞いに来てくれた。

『うれしい。ウフッ。』

 16時30分に点滴が終わり、抗生剤2本を看護師さんにつないでもらった。
 夕食に、しゅうちゃんが買って来てくれたカップラーメン(どんべえ)とサプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。
ご飯は食べられないけど、カップラーメンやハンバーガーのようなジャンクフードだけは無性に食べたくなる。

 17時30分頃、点滴が終わり看護師さんにヘパロックをしてもらった。
 18時頃、しゅうちゃんをエレベータホールまで見送ったあと吐いた。

『胃が痛いな。』


 20時20分頃、パン1口と4時間おきのサプリメントを飲んだ。

『吐き気がして眠りたいのに眠れない。(-.ゞ  ネムネム グスン。』

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2004年7月10日(土)   『MEA療法 6クール目 5日目』

顔
たんぽぽさん

 今日もこぶのベッドのカーテンは閉めたまま。

 6時30分頃、1本目の流しの点滴と抗生物質2本を看護師さんにつないでもらった。
 8時頃、ナンちゃん先生が病室に来て、
「今日もつらそうだね。」
こぶ「うん。吐き気がして水が飲めない。」

ナンちゃん先生「つらいね。また来るからがんばって。」


 朝食に、チーズ1個とパン半分、サプリメントをたくさん、フェログラ2錠を飲んだ。
しばらくして全部吐いた。
朝食を下げに来てくれた看護師さんに食べる氷をもらって、ベッドでじっとしていた。

 9時20分頃、チーズ2個と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
しばらくして吐いた。

吐いていたら
看護師さんが「こぶさん大丈夫?」と来てくれた。
こぶ「チーズは鼻から出すと痛いね。」
今日もまた鼻からチーズを出してしまった。
看護師さん「無理して食べなくていいよ。氷もって来るね。」
と食べる氷を持って来てくれた。
食べる氷をなめていたらまた吐いた。
吐いたと言っても、すでに2回も吐いていて、
固形物は吐き尽くしたから水とべたっとした唾(抗がん剤臭い。)しか出なかった。

『胃が痛い。』

 11時頃、1本目の点滴が終わり、2本目のベプシドをつないだ。
 昼食は食べずにベプシドが終わるまでベッドでじっと耐えていた。
ベプシドの点滴が終わり、ナースコールをした。
看護師さん「こぶさん、今行きます。」と言っていたのに、待てど暮らせど来ない。

 腕を見たら、点滴の管に血が逆流していた。
点滴の薬も調整バルブ(グリグリ回して点滴を落とす速度を調整するバルブ)のはるか下まできていた。
仕方なく、廊下の手すりにつかまりながら記録室まで歩く事にした。
しばらくして気持ち悪くなりその場にしゃがみ込んだ。

『看護師さん何で来ないの?(TεT;)』

廊下でしゃがんでいたら、こぶの頭上で

「こぶさんつらいね大丈夫?点滴なくなったの?」
と、もんち先生が声を掛けてくれた。

『イライラしていたから、うれしい一言。』

こぶが立ち上がると、こぶの点滴を持った
看護師が、「こぶさん、遅くなってごめんね。沢山(血)逆流しちゃったね。」とニッコリ。
こぶ「・・・。」(怒)
もんち先生が「患者さんを歩かせたら駄目だよ。しかもこんなに(点滴)無くなるまでほおっておくなんて・・。」
と注意してくれた。

『土日で人手不足かもしれないけどちゃんと来てよね。そこんとこよろしく。』

もんち先生「こぶさん、話できる?14日までいないよね?」

こぶ「いない。MRI撮ったら帰る。なんで?」

もんち先生「学会で明日から火曜日まで居ないんだよね。
点滴のあと骨盤腹膜炎がぶりかえして、熱がドカッと出る予定だし・・・。」

こぶ「骨盤腹膜炎はCRP2.3だったから大丈夫じゃないの?」

もんち先生「どうかなー。14日までいない?」

こぶ「絶対いない。」

もんち先生「そうだよねー。」

こぶ「うん。」
と話をして病室に戻った。

 12時30分頃、3本目の流しの点滴500mlをつなげた。
この点滴が半分になったらコスメゲンをIVで入れる。
 14時20分頃、バナナとサプリメントをたくさん飲んで、すぐに全部吐いた。


『さすが5日目。かなりしんどい。』


15時頃、点滴が半分になり、コスメゲンをパッチリ先生がIVで入れてくれた。
パッチリ先生「こぶさん、顔色悪いね。大丈夫?」
こぶ「もう4回吐いた。」(苦笑い)

パッチリ先生「そうなんだ。きついねー。でもあと2回で治療が終わるんだからがんばって!」

こぶ「うん。がんばる。」
と話をした。

先生が帰ったあと、

たんぽぽさんが「こぶさんの所には先生がよく来るわね。やっぱり若いといいわよねー。(# ̄З ̄)」

こぶ「パッチリ先生は抗がん剤の注射をしに来たんですー。」
カーテン越しにたんぽぽさんに言うと、
たんぽぽさん「そうなの?それにしたも随分仲よさそうに話すじゃない。」と不満そうだった。

『そう言われても困る。』

 16時頃、今日もしゅうちゃんがアイスを買って来てくれた。

『うれしい。ウフッ。』

 16時30分に点滴が終わった。終わってすぐに抗生剤2本を看護師さんにつないでもらった。
 17時頃、しゅうちゃんをエレベーターホールまで見送って病室に戻る時に、外出から帰って来たゆべしさんに会った。
ゆべしさん「こぶさん、餃子買って来たの。あとで病室に持って行くね。」

『王将の餃子、食べられるかな?』


 夕食に、ゆべしさんにもらった餃子2個とサプリメントをたくさんと・フェログラ2錠を飲んだ。
餃子2個はなんとか食べる事が出来たけど、ご飯が食べられない。

『まいったなー。』


 17時30分頃点滴が終わったけど、抗生剤の点滴と水分点滴が始まるから、点滴の針は抜かずにヘパロックをしてもらった。

 18時頃、気持ち悪くなって吐いた。
吐いていたら看護師さんが来てくれた。
看護師さんが、こぶの背中をさすりながらブツを見て、
「こぶさん、餃子食べたね。胃の調子悪いのにー。」
こぶ「美味しかった。」

看護師さん「無茶しないで。」
とあきれられた。(笑

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2004年7月11日(日)   『溶けたアイス』

顔
たんぽぽさん

 6時起床。
検温のあと、毎週日曜日は体重の測定日で、体重を測りに記録室に行った。
7月6日に56kgあった体重が3kg減って53kgになった。

『やせた気はしていたんだけど、5日で3kg落ちるとはちょっとびっくり。』

体重計の側にいた看護師さんに
「こぶさん、痩せすぎ。無理してでも食べないと・・。」と心配された。
『食べられるなら食べるんだけど・・。どうしたら食べられるようになるんだろう?』

 6時30分頃、水分点滴500ml1本と抗生物質2本を看護師さんにつないでもらった。
こぶ「なんで”ただの水”(生理食塩水)を3本もつなげないといけないの?」
看護師さんに「お水が飲めたら点滴しないんだけど、飲めていないからね。
つながれていて落ち着かないだろうけど、がまんしてね。」


 8時頃、ナンちゃん先生が病室に来て、
「こぶさん、体重落ちたね。食べられない?」と痩せて顔がコケコケになったこぶを心配してくれた。
こぶ「ご飯が食べられなくて体重が3kg落ちた。(┐・・┌)」
ナンちゃん先生「そうだよね。でも、カロリー摂らないと体力落ちるから、チョコとか口に出来るものは口にしてね。また来る。」


 朝食に、パン半分とゼリー1個、サプリメントをたくさんとフェログラ2錠を飲んだ。
しばらくして全部吐いた。

 点滴の落ちを見に来た
看護師さん「カイトリルの点滴使ってもいいか、ナンちゃん先生に聞いてくるね。」
こぶ「うん。」
と返事。
しばらくして
看護師さんが「カイトリルの点滴が作ってあったよ。ナンちゃん先生の字でこぶさん、いつでもどうぞってメモが点滴に貼ってあった。先生やさしいいね。」
こぶ「うん。ありがたい。助かった。」
とニッコリ。
看護師さん「ナンちゃん先生にあったら、こぶさん喜んでいたよって伝えるね。」

 11時頃、1本目の点滴が終わり2本目のただの水分点滴500mlをつなげた。
 昼食に、グレープフルーツ半分と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 しばらくして全部吐いた。

『カイトが効かない。まいったなー。』
ベッドでじっとしていても、べたっとした唾が出る。
(これは抗がん剤の副作用で唾の分泌がにぶくなったために起きる現象。)

 15時頃、しゅうちゃんがアイスを買って来てくれた。
今日は冷たいアイスも胃が受け付けないようで、食べている時吐きそうになった。
吐く姿をしゅうちゃんに見られたくなかったから、完全にアイスが溶けてから食べた。
『溶けたアイスは美味しくない。シクシク。』

 15時30分頃、点滴が終わって、3本目の水分点滴と抗生剤2本をナンちゃん先生につないでもらった。
ナンちゃん先生はしゅうちゃんに挨拶をしてから、
「こぶさん、アイス食べたの?」
こぶ「うん。溶けてから食べたから美味しくなかった。」

ナンちゃん先生は笑いながら、「それは美味しくないね。また来るね。」
とニッコリして病室を出て行った。

 16時頃、しゅうちゃんをエレベーターホールまで見送る体力もなく、病室でバイバイした。
しゅうちゃんが帰ったあと、我慢していた吐き気がぶり返してきて勢いよく噴水のように吐いた。
朝顔さんが「こぶさん、大丈夫?」と声を掛けてくれたけど気持ち悪すぎて返事が出来なかった。
『すみません。』
 
たんぽぽさん「こぶさんは本当によく吐くね。つらそうで見てられないわよ。」


『カーテンは閉めてあるけど、申し訳ないな。』


 夕食に、ミニゼリー1個と4時間おきのサプリメントを飲んだ。
 18時頃、点滴が終わり、看護師さんに
「明日も点滴が処方されているから。」と言って針を抜かないでヘパロックしてくれた。

 19時頃、
ナンちゃん先生が「こぶさん、大丈夫?」と様子を見に来てくれた。
こぶ「気持ち悪いし、体がだるくて寝返りもしんどい。」
ナンちゃん先生「体力落ちたからね。明日退院しないであさってまでいたら?」

こぶ「緊急で入院したから帰りたい。」

ナンちゃん先生「そうか・・。じゃあ明日の分の点滴がすべて終わってから帰ってね。」

こぶ「3本全部するのか・・。時間かかるけどしょうがないね。」

ナンちゃん先生「また明日来るからね。おやすみ。」
と病室を出て行った。
朝顔さんが「こぶさん、緊急で戻って来たの?」
こぶ「熱が39度近く出たんで・・。」

朝顔さん「5月頃もたしか熱出してたよね?」

こぶ「その時は血液に菌が感染して、今回は骨盤腹膜炎になって・・。」
と2人で話していたら、
たんぽぽさんが「何だかこぶさんは大変ねぇ。そんなに病気になっていちゃ先生達も心配でしょっちゅう来るわね。」と納得していた。

『こんなに病室の患者さんと話をしたのは何日振りだろう?』

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2004年7月12日(月)   『こぶ帰る』

顔
やさいさん

 6時に、4時間おきのサプリメントを飲んだ。

6時30分頃、採血4本と水分点滴1本、抗生剤2本をナンちゃん先生にしてもらった。
ナンちゃん先生「こぶさん、退院して大丈夫?無理しないでいたら?」
こぶ「吐き気は家に帰ったら治るよ。お世話になりました。」

ナンちゃん先生「そうかなぁ。」


 今日は教授が留守で朝の回診はなかった。
 10時にMRIに呼ばれ1Fに行く。腹部・骨盤内造影。
 MRIから戻りベッドに横になっていたらお腹が痛くなった。

トイレに行くと出血していた。
トイレのあと、点滴が終わりそうだから点滴をかえに記録室に寄った。
つないでくれた看護師さんに、
こぶ「湯たんぽ1つお願いします。」と頼んだ。
看護師さん「お腹痛いの?」
こぶ「うん。あとでロキソニン飲む。」

看護師さん「大丈夫?」

こぶ「湯たんぽして、薬飲めば大丈夫。」
と言うと、
師長さんが「こぶさん、退院しないでいたら?顔色悪いし、もんち先生も心配するし・・。」
こぶ「もんち先生なら、昨日から学会って言っていたからいないよ。」

師長さん「そうなの?それで見かけないんだ。」

看護師さん「本当だ。予定表に小さい字で書いてあった。」

こぶ「明日は点滴処方されていないんだし帰る。」

師長さん「無理しないでね。」
と言いながら、師長さんが病室まで付いて来てくれた。

 11時頃、やさいさんがこぶの病室に入院して来た。
やさいさん「こぶさん、久しぶり。なんだか痩せたんじゃない?」
こぶ「5日で3kg落ちた。(笑)」

やさいさん「こぶさんは吐き気の強いのをやっているから大変ねぇ。
私も今回薬を変えるから、どうなるやら不安で・・。」
と、とっても不安そうだった。

 13時頃、ナンちゃん先生が今朝の採血結果を持って来てくれた。
ナンちゃん先生「こぶさん、hCG3.1から2.1になったよ。良かったね。」
こぶ「下がったね。」
とニッコリ。
ナンちゃん先生「こぶさん、お家に帰ったら、何でもいいから食べてね。」
こぶ「うん。来月またお世話になります。」
と挨拶をした。
話が終わったあと、
やさいさんが、「先生の担当患者じゃないんだけど、ちょっといい?」とナンちゃん先生に声を掛けて、お腹が痛い事などを相談していた。

やさいさんの主治医は滅多に病室に来ないから、不安なことがあっても聞けない。
やさいさんは「これからも色々聞いてもいい?」とナンちゃん先生に尋ねていた。
ナンちゃん先生「どうぞどうぞ。僕でよければ話聞きますよ。」とニッコリして、
「こぶさん、またね。」と、病室を出て行った。

 昼食は食べずにベッドで寝てすごした。
お腹の痛みはロキソニンを飲んで湯たんぽをあてているけど良くならない。

『帰りたいのにいい加減にしてよね。』

 15時頃、しゅうちゃんがこぶを迎えに来た。
朝顔さん、たんぽぽさん、やさいさんに挨拶をしたあと記録室に寄って、
看護師さん「こぶさん、無理しないでね。」
こぶ「緊急で来てすみませんでした。」
と挨拶を交わしてから帰った。
自宅に帰る途中、お腹が空いてきたから食べて帰ることにした。

うなぎ屋さんに入ったんだけど、こぶはうなぎが苦手なので『ネギトロ丼となんとかのセッ』トを注文した。
しゅうちゃんは『うな重となんとかのセット』を注文した。
出来てきたネギトロ丼セットを見て、思っていたより量が多くて食べられるか心配。

しゅうちゃんは、「無理しないでいいから、食べられるだけ食べなさい。」と言ってくれた。
ネギトロ丼は半分残したけど、付いてきた茶碗蒸しもサラダも食べられた。
心配していたいつもの吐き気はしなかった。
『ホッ。』

久しぶりにお腹いっぱい食べた。
『ご馳走様でした。』

 食事のあとに、サプリメントをたくさんとロキソニン、フェログラ2錠を飲んだ。
しばらくして、サプリが胃に重かったらしてく吐きそうになった。
でもどうにか踏ん張った。

 19時頃、自宅に到着した。
着いてそうそうに、歯磨きをして布団に直行。
久しぶりに外に出てかなり疲れたようで、ぐっすりと朝まで眠ることが出来た。

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